まず、地中海食は心血管疾患の予防に役立つことが知られている。オリーブオイルや魚に含まれる不飽和脂肪酸は、悪玉コレステロールの低下や動脈硬化の予防に効果があり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを減らすことができる。また、野菜や果物に豊富に含まれる食物繊維やビタミン類は、血圧の維持や抗酸化作用に寄与し、心血管疾患の予防に役立つ。

次に、地中海食は、糖尿病や肥満の予防にも効果がある。穀物や野菜を主体とした食事は、血糖値の急激な上昇を抑える効果があり、糖尿病のリスクを低減する。また、地中海食に含まれる食物繊維は満腹感を与え、過食を防ぐ効果があるため、肥満の予防にも繋がる。

例えばスペイン料理は多様な調理法を取り入れており、食材の栄養価を最大限に活かすことができる。例えば、魚や肉のグリル料理は、余分な脂肪を落としながら、良質なたんぱく質を摂取することができる。また、タパスと呼ばれる小皿料理は、食材の組み合わせや味付けが多様であり、バラエティ豊かな栄養素を摂取することができる。

さらに、スペイン料理では食事を楽しむ文化が根付いている。友人や家族との会話を楽しみながらゆっくりと食事を摂ることで、食べ過ぎを防ぎ、満足感を得ることができる。これは、肥満の予防や健康的な生活習慣の維持に役立つと考えられる。